

日本を代表する音楽家。4歳の頃からリードオルガンを習い始め、その後はピアノ、エレクトーンなどに手を染め、武蔵野音楽大学ではパイプオルガンを専攻。同大学の学生であった塚本周成(Key)、杉本正(Ba)、川口貴(Vn)の3人が中心となり、塚本と同じ高校からバンドを組んでいた藤井伸之(Vo,Gt,Ba)と桜井信行(Dr)によるプログレッシブ・ロック・バンド「Outer Limits(アウター・リミッツ)」を結成。1981年にリリースしたアルバム「メイド・イン・ジャパン」でレコードデビュー。その後、藤井伸之、杉本正脱退後ボーカルに上野知己、荒牧隆(Gt,Ba)を迎え「ミスティ・ムーン」(1985年)、「少年の不思議な角笛」(1986年)、「ペール・ブルーの情景」(1987年)を発表するなど、1980年代にはその名を全国に轟かせる。1990年代に入ると活動を停止したが、1998年に再開。現在のメンバーは、塚本周成(Key)、杉本正(Vo,Ba)、川口貴(Vn)、桜井信行(Dr)、荒牧隆(Vo,Gt)の5人。2007年には20年ぶりとなるアルバム「STROMATOLITE」をリリースした。
Chachamaru・藤村幸宏(Vo,Gt)、西田竜一(Dr)、塚本周成(Key)、永井敏己(Ba)と、日本のプログレ界では超有名な4人で結成されたVIENNA(ヴィエナ)は、キャリアのあるメンバーが集まったことから、当時「プログレ・スーパー・グループ」とも呼ばれていた。日本プログレの黄金期(1985~1986年)を過ぎて少し陰りが見え始めた頃、プログレ・ムーヴメントを新たに牽引する存在だった。活動期間は1987~1989年と2年にも満たない期間ではあるが、作り出された楽曲たちはワールド・クラス。NOVELA(ノヴェラ)、GERARD(ジェラルド)、Outer Limits(アウター・リミッツ)、AFFLATUS(アフレイタス)という4つの巨匠バンドから構成されているため、当然ながらテクニカルで既に完成されており、インストゥルメンタル・パートの強力なパワーはかつてのバンドには皆無だった。プログレであっても常にメジャー指向であり、その切れの良さ、楽曲の世界観、テクニックなどは紛れもなく世界に通用する作品ばかりだった。その短い活動の中で作り上げられた楽曲たちは、まさに日本のプログレッシブ・ロックの”金字塔”と呼ぶにふさわしい。1stアルバム「OVERTURE」、2ndアルバム「Step Into…」、3rdアルバム「Progress -last live-」の3作品は、今でも色馳せることなく語り継がれている。また、1998年にはドラムが管沼孝三に変わり、4thアルバム「Unknown」をリリースした。
個人としては、LOUDNESS・二井原実(Vo)、X Japan・Toshi(Vo)、Gacktなどのレコーディング、ライブ・サポートメンバーとして活躍。その後数人のアーティストのレコーディングやラジオ番組のプロデュースを経て、TVアニメの主題歌や挿入歌、劇伴(BGM)の製作を手掛けるも、音楽だけによるストーリー展開やメッセージ性の強いプログレッシブ・ロックの面白さが忘れられず、原点回帰という意味でシンフォニック・ロック・プロジェクト「Shusei's Project」を立ち上げる。1980年から始めた音楽療法の基本理念を取り入れた総合音楽教育センター「塚本音楽学院」は、2020年「一般社団法人プラチナエイジ振興会」より「文化・教育部門」で第6回プラチナエイジストを受賞。他にもテレビ番組のテーマ音楽やラジオCM、企業向けの音楽製作を行うなど、多方面に活動を続けている。